寒い冬に大勢で集まって鍋をつつく、なんていうのは、たまらなくいいもんですね。最近はスーパーやコンビニで一人鍋なんてのも売られていますが、宿直室で一人さびしく食べていても味気ないもんです。大勢で食べる鍋はおいしいのですが、大勢が集まる理由が遺品整理。今までその大勢の中にあったピースが一つなくなってしまったためなので、ちょっとさびしい気もします。
そんな作業に直接関係のない私と甥っ子は外から見てるだけ。
「晩飯なに食べる?」
「なべ!」
来年小学校に上がる甥っ子ですが、なべ、しかも「とり野菜みそ」を選ぶシブいヤツです。しかし、おやつ時間を過ぎたばかり、甥っ子の興味は晩飯より持ってきたカルタ(イラストにあるようなタイプ)、みんなで遊びたくてしょうがない様子です。
作業が一段落したところで、すぐに遊べると思った甥っ子でしたが、晩飯の買い出しに行くとのことでガックリ。大人しくついてきたのですが、スーパーではカートを元気に押しまくり、不満を爆発させているかのようでした。
買い出しから帰って来て、鍋ができるまでの間にも、カルタやろうとせがむ甥っ子に、
「腹が減っては戦はできぬ。」
理解できたかどうか、ようわかりませんが、大人しくなったので、押さえ込みには成功したようです。
食事が終わり、後片付けの間に食後のデザートまで食した甥っ子。満腹になって眠くなるかと思いきや、
「カルタ! カルタ!」
待ってましたとばかりに、持ってきたカルタを広げ始めます。集中できんからと言ってテレビを消す念の入れよう。観念した大人たちはシブシブその周りに集合するのでした。
結果やいかに……。ヤル気満々の甥っ子がダントツ、と思いきや、大人げなく実力を発揮したウチの嫁がわずかに上回り首位。2位に沈んだ甥っ子は、もう1回をコールしましたが、時刻はもう9時、翌日私が仕事ということで解散となりました。
来年は正月らしいお祝いはできませんが、その分甥っ子のお遊びに付き合わされることになりそうです。
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